サルサとスウィングのブレンドは、セクシー&ヘルシー
腰を1回振り、格好のよいフットワークをひとつ決める。これで新しいムーブをマスターできた。自分のパフォーマンスに受講生の女性も嬉しそうだ。ジャスティン・ホリングワースさんの行き届いた指導のもと、練習していたステップを別のカップルもうまく決めると、ダンスフロアの周囲から拍手喝采が自然に巻き起こった。
しかしパートナーのあいだでラポールが築かれると、すぐに女性たちはひとつ右に移動させられて、新しいパートナーと組む。そしてホリングワースさんは次のムーブを教え始める。
ある木曜の夜、場所は東京のイベントスペース兼バー。<ジャイブモーション>のイベントは活気を帯びていく。
「モダンジャイブはイギリス、オーストラリア、ニュージーランドを始め、スペイン南部、シンガポール、香港などで非常に大きなダンスのムーブメントに成長しました」。こう語るのは46歳のホリングワースさん。ノースロンドンのエンフィールド出身で、1989年に初めて来日した。
「私には大きな目標がありましてね。このムーブメントを日本に持ち込んで、モダンジャイブなら<ジャイブモーション>、と言われるようにしたいのです」。
<ジャイブモーション>は今年の1月、六本木の<スーパー・デラックス>にて日本初のイベントを開いた。モダンジャイブ・ムーブはサルサ、スウィング、そしてタンゴやジャイブといった社交ダンスのエレメントを取り入れてある。3時間のセッションで、約60名の参加者はさまざまなムーブの組み合わせを踊ったのだが、どのムーブも多彩なジャンルの音楽にぴったりだ。
会場正面の一段高いステージで、ホリングワースさんがスタンディングスタートからステップを踏み、パートナー相手にムーブを披露する。最初は時々足のシミーを入れた単純なターンだが、次第に複雑になっていく。参加者が完全にマスターするまで、同じムーブを何度も繰り返す。
<ジャイブモーション>では、中心となる20パターンの初心者ムーブをまず学び、自信がついたらもう少し複雑なムーブに進む。1回のクラスで平均4つの基本ムーブを練習するので、クラスを5~6回受ければ、だれでも初心者ステップをマスターできる。
「モダンジャイブが素晴らしいのは、だれにでも踊れることです。16歳でも66歳でもね」。とホリングワースさんは言う。
「多くの人を――その大半がダンス初心者です――惹きつけている理由は基本的に3つあります。まずは4ビートのリズムならどんな音楽でも踊れること。2番目は複雑なフットワークがないのでとても簡単なこと」。
「つまりすぐに上達するし、レッスンを始めてまもなく、見た目にも上手になります。社交ダンスなら1曲をきれいに踊れるようになるには、1年はかかるでしょう」。
「そして3番目の理由は、気軽に始められること。特別な靴や衣装は必要なし、手ぶらでレッスンに来てください」。そしてこう言い添える。「1回のレッスンを通じて、次々にパートナーチェンジをします。さまざまな相手と踊ることが上達の近道だからです」。
ホリングワースさんがダンスを始めたのは2000年のロンドンで、ここでモダンジャイブのビッグネームといえば<セロック>だ。毎週イギリス全土にわたり、数十か所もの会場で開かれる<セロック>主催のイベントには5万人が集まる。
「日本にいる外国人は大抵ペアダンスやモダンジャイブがなにか知っているのですが、日本人にはほとんど知られていません。私はこのダンスを外国人グループだけのものではなく、日本社会でも主流にしたいと思います。東京からスタートして、将来は主要都市に拡大したいですね」。
<スーパー・デラックス>の参加者はだんだん上達して自信がついてくるに従い、明らかにリラックスしていき、その結果としてムーブを上手にこなすようになっていた。
「口コミで広がればいいと思います」。と前置きしてホリングワースさんはこう請け合う。「お友達を連れておいでください。楽しいひとときを過ごせるばかりか、夕方のレッスンが終わるころには、みんな上手に踊っていますよ。お約束します」。
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