<フーターズ>、熾烈なマーケットに参入

by Julian Ryall
<フーターズ>、熾烈なマーケットに参入 アメリカのチェーン店で活気づく日本のレストラン業界

10月25日に<フーターズ>の日本第1号店がオープンした。すでにぎっしりと混み合った東京のレストラン市場はまた新たな参入者を迎えることになった。だが、赤坂見附駅のそばにオープンしたフランチャイズ店の経営者は、日本のレストランにない特別なものを提供できると自信満々だ。

「この街にレストランはたくさんありますが、フーターズはそのどれとも違うユニークなお店です。おいしい料理と飲み物はもちろん、エンターテインメントとショーを提供するのですからね」とマーク 今長さんは語る。「これは日本ではまったく新しいコンセプト。でもヒットする自信があります。私たちはすでに2号店を考えており、早ければ開店は来年の夏になるでしょう」。

フーターズは世界中に455店舗を展開するフランチャイズレストラン。『Delightfully tacky yet unrefined(嬉しくなるほどヤボったくて、それにイケてない)』ことをモットーに大いに楽しんでいる。これまで海外で成功を収めているフーターズにとって、常に重要な要素はウェイトレスだ。表現にうるさい一部のグループは愉快に思わないだろうが、同フランチャイズではウェイトレスは「フーターズ・ガールズ」と呼ぶのだと断固主張する。

旅館は時間を越えた日本のもてなし、芸術、文化、建築の究極の集合体なのだ。「フーターズ・ガールズの条件は外向的で個性があり、楽しむ術を知っていることです」と今長さんは語る。「お客さまとゲームをしたり踊ったり、歌を歌ったりします。そういった素質を備えていることが条件です」。

同社では東京のグランドオープンに先立ち50名の採用枠を設定し、応募者と面接をした。そのなかで首尾よく合格した一人は「元スチュワーデスで、パーソナリティといい、楽しむセンスといい、求めるタイプに完璧に合った人だ」と今長さんは言い足す。

旅館は時間を越えた日本のもてなし、芸術、文化、建築の究極の集合体なのだ。


フーターズの第1号店は1983年10月、フロリダ州の街クリアウォーターでオープンした。同チェーンは最近、『レストラン・アンド・インスティテューション』誌が主催する“アメリカのトップ400レストランコンセプト”で45位にランクしている。

国内1号店は海外店と同じメニューを出すほか、店内をぐるりと取り囲む大型テレビスクリーンでスポーツイベントを一斉に流すなど、“カジュアルで、ビーチをテーマにしたレストラン”というコンセプトを日本に持ち込もうとしている。

料理ではチキンウィングが自慢の一品で、ディップは8種類から選ぶことができる。「フライドピクルスというお料理は日本で初めてでしょう」、と今長さんは自信たっぷり。各種取り揃えたハンバーガーから、大皿に盛ったシーフード、サラダ、グリルチキンまでメニューは多彩だ。

Outback Steakhouse

Outback Steakhouse

お店の特徴であるドリンクもテーブルまで運んでくれる。モヒート、Tバードティー、マルガリータなどカクテルが充実。ビールはアサヒとサントリーが生、バドワイザー、ハイネケン、コロナ、ギネスはビンが揃っている。

しかし今長さんもフーターズ・ガールズの面々も、東京のダイニングシーンですでに地歩を固めた、強力なライバルを向こうに回すことになるのは承知の上である。

ハードロックカフェが六本木に第1号店を開いたのは1983年、この店がロンドンの名所になってから12年と少し経った頃だった。ロックにまつわる記念品がHRCの連綿と続くテーマ。日本でも広く受け入れられ、いまや全国で8店舗を数える。

「当店の典型的なお客さまはロックファンと、楽しいアメリカンな雰囲気を体験したい人たち、それに自国の料理と気楽な場所を楽しもうという日本在住の外国人です」。こう語るのは営業企画部の内田明生さん。

“Love All, Serve All (すべて平等に接する)”というモットーは徹底している。メニューの一番人気はやはりハンバーガー。内田さんによると、メニューのヒントになっているのはアメリカ南部のトラックサービスエリアの食堂で、新メニューは年に2回追加されるという。

テーマレストラン部門に最近参入したのが、アメリカに本拠を置くアウトバックステーキハウスで、2000年に日本上陸を果たして以来、現在全国に9店舗を展開している。

Hard Rock Cafe Tokyo

Hard Rock Cafe Tokyo

「日本市場は活発で、様々なレストランコンセプトがたくさんありますが、私たちアウトバックのようなステーキ専門店だけはありませんでした」と語るのは島田友理さん。「私たちは本物のステーキをリーズナブルなお値段で提供しています」。

同社の六本木店は2006年の開店。店舗数の拡大を計画しているが、次の店がいつオープンするのかは教えてもらえなかった。

カジュアルなウェスタンスタイル、快適な雰囲気、オリジナルメニュー、そして素晴らしいステーキ。これが日本では向かうところ敵なしの組み合わせになったと島田さんは言う。

クリスマスシーズンを前にアウトバックは、ガーリック風味のエビを添えたサーロインステーキを出す予定だ。なお当店の定番人気メニューは「ブルーミン・オニオン」。丸ごとのオニオンを花が開くようにカットして、パン粉をまぶして揚げ、お店オリジナルのブルームソースを添えてサーブする。