3Dカメラを選ぶ・使う

by Julian Ryall
3Dカメラを選ぶ・使う ぐんと手軽になった三次元の写真撮影

三次元で正確に被写体を捉える。これは長い間、アマチュアカメラマンにとって、指の隙間からするりと抜けてしまう夢だった。しかしチャレンジすることに尻込みしない日本のAV大手メーカー各社から、3Dカメラの新アイデアが最近、次々に登場、その大半が9月にドイツのケルンで開かれた、最新イメージングテクノロジーの展示会『フォトキナ2010』で披露された。

パナソニックは業界の一大イベント、フォトキナにて、ルミックス DMC-GH2を発表した。同社の3Dシリーズの最新版であるこのカメラは、小型化されたボディに、3D交換レンズとしては世界初のG 12.5mm/F 12 3Dレンズを始めとする最新機能が搭載されている。

Lumixレンズマウント内にレンズがふたつあるのがルミックスの特徴で、左右のレンズにより立体イメージを作る。トップクラスのパフォーマンスを発揮するうえ、パノラマシステムを必要としないので、レンズ本体はきわめてコンパクトにまとまっている。

一方、ソニーはこのセクターでは、ポケットに簡単に入る、スナップ写真ファン向けの世界最小3Dカメラに力を集中し、サイバーショット・シリーズの最新版DSC-TX9とDSC-WX5を7月に発表した。両機種ともシングルレンズだが、「3Dスイングパノラマ」技術で立体画像を撮影する。

シャッターボタンを押してカメラをひと振りすると、詳細なパノラマ画像が撮影され、その画像から3Dイメージが自動作成されるのだ。なお、できあがった3D写真データはソニーの3D対応テレビで観賞できる。

TX9は3.5インチLCDタッチスクリーンと光学4倍ズームの広角カールツァイスレンズを搭載、一方、WX5は2.8インチLCDタッチスクリーンと光学5倍ズームのソニー「Gレンズ」を搭載している。

とはいえ、家電最大手メーカーは、エレクトロニクスのトップメーカーと比べると、3Dに将来性ありという判断を下すのにかなり後れを取ってしまった。

富士フィルムが業界の先陣を切って、静止画と動画の3D画像を撮影でき、専用メガネなしで画像を確認できるコンパクトデジタルカメラを発表したのは2009年夏のことだ。この画期的なカメラの最新バージョンが、8月に発表されたファインピックス リアル3D W3で、ハイビジョン動画をさらに高解像度で撮影できる。

ボディは非常にスリムで、付属バッテリーとメモリーカードを含めて重量は約250gに過ぎない。3.5インチLCDスクリーンとオート3Dモードを搭載する最新のW3は、今やHD画質モードの3D動画記録画素数1280x720ピクセルを誇る。

一般向けの3D製品を出しているのは、昔からの専門大手メーカーだけではない。玩具メーカーとして知られているタカラトミーは、3Dを試してみたい子供をターゲットにデジタルトイカメラ、スリーディーショットカムを発売した。

0.3メガピクセルのイメージセンサーを搭載したこのアイデア製品は、9月の第70回東京インターナショナルギフトショーで発表された。このカメラでは、2枚のレンズがわずかに異なる角度から被写体を捉える。

ふたつの画像は細長い印画紙に左右に並んでプリントされ、付属の専用ビューワーにセットすると立体に見えるのである。

3Dカメラで上手に写真を撮るには、今までのカメラと少々異なるテクニックが必要。すぐに役立つヒントを紹介しよう:
- 被写界深度―葉の茂った植物や人物を入れて遠近感を強調する
- 構図―水平線が中心にこないように
- 空間―不必要に隙間を埋めない
- 広がり―3D技術を活かすには広角レンズを使う