王室も認めたワインマーチャント。
ベリー・ブラザーズ&ラッドと名 前を聞いてすぐにピン来る人 はまだ少ないかもしれない。そ れもそのはず、ロンドンに本 拠を置くこのワインリテイラー が東京にオフィスを構えたのは1年ほど前に過ぎない。 しかし奥深きワインの世界の伝統と歴史において、 ベリー・ブラザーズ&ラッドの上を行くワイン商は数少 ない。1698年にロンドンのセント・ジェームス宮殿に ほど近い街角で創業して以来300年以上の歴史を誇 る。これまでの顧客には、ジョージ3世(1738-1820) やエドワード7世(1841-1910)などのイギリス国王 をはじめとする王侯貴族も含まれ、現在でもエリザベ ス女王とチャールズ皇太子の王室御用達の指定を受 けている由緒正しい老舗なのだ
当然、そんなベリー・ブラザーズ&ラッドの評価は イギリス国内にとどまらない。ウイスキーなども扱う がなんと言っても豊富なワインのセレクションが一番 の自慢。ヨーロッパのみならずアメリカなどいわゆる ニュー・ワールドものも独自に開拓、買い付けてき たものばかりで、価格に関わらずどれもハイクオリ ティ。特に「マスター・オブ・ワイン」と呼ばれるワイン界で最も権威ある資格を有するディレクターが5 名ベリー・ブラザーズ&ラッドに在籍している点は見 逃せない。世界中に279名しかいないこの資格を 持つマスターの厳格な五感によってセレクトされたワ インはどれも秀逸だ。
まだまだワイン消費量では欧米に水を開けられて
いるものの、日本人のワイン好きも良く知られたと
ころ。昨今もニュースとなったボジョレ・ヌーボーの
消費量にだけ関していえば世界一だ。その日本市場
に参入した理由を日本支店のゼネラル・マネージャー
を務める清水勇人氏に聞いてみるとこう語った。「以前、ヒースロー空港にショップを持っていた のですが、日本便の運行があったこともあって、お 土産に私どものワインを買っていかれる日本人の観 光客が多くいたのです。そこに目を付けたロンドン のオフィスが日本人顧客専門のチームを立ち上げま した。約15年前のことでしたが、それが現在につ ながって2008年に、丸の内にオフィスを設けるこ ととなりました」
現在、日本支店では医者や企業の役員クラスな
ど約1,000人ほどの顧客を抱えているが、ワインの
テイスティング会などを通して、さらにプレゼンスを
高めていきたいという。(ちなみに1月下旬にはマス
ター・オブ・ワインの1人であるジャスパー・モリス
氏が日本を訪れイベントを開催するという。ワイン
愛飲家にとってはまたとないチャンスだろう。)ベリー・ブラザーズ&ラッドが扱うワインは、産地、 テイスト、価格もバラエティに富んでいる。たとえ ば、ベリーズ・オウン・セレクションと呼ばれるカテ ゴリーは、ボルドーやバーガンディーをはじめとし普 段から気軽に飲めるワインを取り揃えている。価格 も良心的で2000円〜3000円台が中心。もちろん スペシャルな時のためのスペシャルなワインもあり、 用途に合わせてセレクトすることが可能だ。ちなみに 2009 / 2010プライスリストの中で最も高価なワ インは、1993年もののVosne-Romanee Cros- Parantoux。お値段は60万円超! また、ベリー・ブラザーズ&ラッドの特徴としてあ げられるのが、アン・プリムールと呼ばれるワイン の先物取引。市場に出荷される前のワインを購入す るもので、テイスティングせず購入しなければない ため、ワインのエキスパートであるか優良ワイナリー とよほどのコネクションがなければ、品質の劣るワ インをつかまされてしまう可能性もあるが、ベリー・ ブラザーズ&ラッドのように信頼の置けるリテイラー を通せばその心配はまったくない。
「2009年は50年に一度の当たり年と言われてい ますので非常におすすめです。アン・プリムールを 利用すれば美味しいワインを廉価で手に入れること ができますよ」と清水氏は語った。





