
Oysters: raw revival
By Catherine Shaw
グルメを夢中にさせるカキの魅力 はどこにあるのだろう? まず じっくりと眺めてみよう(でもあ まり顔を近づけないように。生 きたカキは潮を吹く悪い癖があ るので)。殻はいささか薄気味悪く、開けるのもひ と苦労。口に入れたときの感じも“ぬるっとした” というのが一番ふさわしい。安い食材ではないし、 食中毒も怖い。しかしカキはシーフードのなかでも 繊細な味わいで長らく至高の地位を占め、豪華なイ メージともリンクしている。さてその理由とは?
採りたてのカキを食するのは、未知の世界を知る のに似ている。口に入れた瞬間の、粘液状の食感 は、すぐさま新鮮で芳醇な海のフレーバーに一転す る。これがクセになる。カモメの甲高い鳴き声や、 砕ける波の音が聞こえるようだ。そうして2個目、3 個目と手が伸びる……。
東京のグルメシーンにいいニュースがある。見た 目に美しい刺身や寿司を誇る日本では、ずっと主役 の座につけなかったカキだが、ここに来て復活を遂 げつつあるのだ。しかも予算に応じて楽しめるように なった。これまでは秋がカキのシーズン到来を告げ たものだし、語尾に“R”のつく月に食べるものと言 われてきたが(September〜December)、養殖 と冷蔵の技術が進んだ最近はそうでもなくなってい る。とはいえ、通はこう主張して止まない。カキの 身が太り、豊かな風味を蓄えるのは冬場で、夏場 のカキは熱を通して食するのがいいと。
青山の<Two Rooms>では一年を通じてカキが旬の味として人気だ。「私たちは、四季折々の旬の
食材をお出ししています。旬の時期に合わせて世界
中から丸々と太った、塩気を含んだカキを仕入れて
います」。こう語るのはマシュー・クラブさん、この
レストランのシェフだ。国内産に加え、主にオース
トラリア、アメリカから仕入れているが、アイルラ
ンド産やカナダ産の上質なカキを仕入れるときもあ
る。Two Roomsでは岩塩を敷いた上にカキを置
き、オリジナルのスパイシーなブラディーマリーソー
ス(テークアウトもできる)とくさび形に切ったレモン
を添えて供される。この店独自の調理法で仕上げた
キルパトリックオイスターも楽しめるお値打ち感一番のカキを出しているのが、ヒルト ン東京にある<マーブルラウンジ>のランチ・ブラ ンチ・ビュッフェ。ここでは世界中から仕入れたカ キをクラッシュアイスに載せ、ホットチリソースとレ モンを添えて供してくれる。フレーバーソルトとビネ ガーで食べるのも一興だ。同ホテルのカジュアルな ディナービュッフェ、<チェッカーズ>ではカキのオー ブン焼きを出している。ここには様々な産地のワイ ンをお手頃の値段で取りそろえたワインビュッフェが あるので、カキと一緒に気軽に楽しめる。
品川の<グランド・セントラル・オイスター・バー &レストラン>は、ニューヨーク名物、オイスターバー の東京版である。店内はモダンアメリカン流デザイ ンで、良心的な価格でカキを供している。アラカル トメニューには国内産に加え、アメリカやオーストラ リア、さらにはアイルランドから仕入れた生ガキをバ ラ売りしてくれる。おすすめ生ガキの12種盛り合わ せを注文するのもいいだろう。
<ウォーターグリル オイスターバー 西麻布店>の メニューを飾るのは北海道、岩手、宮城から仕入れ たカキ。生ガキと調理したカキの両方を供すること で、1年を通じてカキ好きの舌を喜ばせている。ワ インリストにはカキのデリケートな風味に合うお勧め ワインが並んでいる。
カキが主役のホームパーティーを考えているな ら、築地市場に足を運ぼう。生きているカキは、ボー ルに入れて、塗れた布で覆っておけば冷蔵庫で1週 間は保つ。一度開けたら、できるだけ早く食べきる。 最後に人気のオイスタードリンクを紹介しよう。新 鮮なカキをショットグラスに1個置き、Two Rooms のカクテルソースと、風味添えのフレッシュなホー スラディッシュを少量加え、その上からハラペーニョ ウォッカを注ぐのだ。一気に飲み干すとその味にや みつきになること間違いなしだ。
Restaurants
Two Rooms
Tel: 03-3498-0002 www.tworooms.jp
Marble Lounge
Tel: 03-3344-5111 www.hilton.com
Grand Central Oyster Bar and Restaurant
Tel: 03-6717-0932 www.oysterbartokyo.com
Water Grill Oyster Bar
Tel: 03-5766-3700 www.oysterbar.co.jp
Tsukiji Market www.tsukiji-market.or.jp





