東京湾クルージングで極上の時間を過ごす

by Julian Ryall

cruising素晴らしい食事、エキゾチックなドリンク、海からしか見られない街の姿。新世代の優美な船による東京湾クルージングにはエンタテイメントが盛りだくさんだ。

遊覧船で東京湾を巡る。これは東京に住む人々にとって昔からあるリクリエーションで、夏場はとりわけ人気が高い。なにしろ涼しい海風に吹かれながら、隅田川沿いで開かれる祭りの花火を眺められるのだから。


17世紀に起源をさかのぼる浮世絵にも、川面に映る江戸の街の光を背景に、船べりに提灯を並べ、波に合わせて上下する屋形船が描かれている。 屋形船も根強い人気を保つ一方で、スマートでハイテクな新世代の船の上で、東京でもトップクラスの料理を供するサービスが始まり、東京湾クルージングは新たなレベルアップを果たすことになった。


「特別な日を過ごすのにクルージングを選ぶ方が多いですね。なにかの記念日であるとか、パーティーを開きたいとか、あるいはロマンチックなムードでプロポーズを、といった具合です。東京にずっとお暮らしの方にとってもクルージングというのはやはり贅沢で、とびきり上等のレジャーなのです」。こう語るのは東京ヴァンテアンクルーズの総支配人、佐々木 隆彦さん。

cruiseinterior同社の船は1日に3回、竹芝埠頭から出航する。2時間のクルーズで(夜のディナークルーズは20分長い)、東京の名所をほぼカバーしてくれる。出発するとすぐ比較的最近開発されたお台場と、東京を結ぶレインボーブリッジがすぐ目に飛び込んでくる。
特に夜はそびえ立つ橋脚がライトアップされ、その美しさは圧巻だ。埋め立ててできた人工の島であるお台場の海岸には引きも切らず観光客が押し寄せ、輝く銀色の球体展望室があるフジテレビ本社屋がひときわ目を引く。

一路南下し、クレーンが外洋貨物船から貨物を陸揚げする大井埠頭を通過すると、西側の海岸に無秩序に建つ建物のあいだから、東京タワーがちらりと見える。やがて湾の海域が広がり、東に千葉県の眺望が開ける。羽田空港に着陸する飛行機がぐんぐん高度を下げていくコースの下を船は横切っていく。

「東京湾周辺はこの20年で大きく変わりました。前に一度遊覧された方でも、まったく新しい発見をなさるでしょう」と佐々木さんは言う。ヴァンテアンクルーズの自慢は、バイキングメニューを始めとする船上で調理するフランス料理と、豊富なワインセレクション。今年は同社の創立20周年にあたり、ジャズナイト、ライブミュージック、4人のDJによるクラブダンスなど、一連のアニバーサリーイベントを展開している。


symphonyシンフォニー東京湾クルーズは、最新鋭船「クラシカ」と全長84メートルの「モデルナ」の2隻を運行し、日の出埠頭から出航する。ディナークルーズでは2時間半かけて東京湾を一周し、もっとも長い東京湾大パノラマクルーズでは湾の両岸を結ぶアクアラインまで南下する。

「私たちはお客様に格別の東京をお届けしたいと思っています。一度も体験したことがないような東京をご覧に入れます」。こう語るのは 天神雅宏さん。同社、日の出営業所の所長だ。「通り過ぎてゆく景色を眺めてほおを緩め、リラックスしていただくのが私たちの願いです」。


シンフォニー東京湾クルーズは季節に応じてルートを変えているが、なかでも人気なのは夏のイベントクルーズで、「東京湾大華火祭」など大きな花火祭りにタイミングを合わせて運行される。シンフォニーでもうひとつ人気なのが、船上ウェディング。毎年2隻の船でおよそ250組のカップルが挙式を上げている。


東京湾のクルージングシップでもっとも人目を引くのは、有名なイタリアのヨットメーカー、スタジオ・ガローニがデザインし、クリスタル ヨット クラブが運行する「レディクリスタル」だろう。ガローニは船全体を通して、目も覚めるようなモダンなデザインによる優雅さと豪華さを結びつけた。

crystalyacht

船は天王洲アイルの専用埠頭から出航する。ランチクルーズ、ディナークルーズ、ナイトクルーズの3便は、それぞれ湾内の水路を回り、レインボーブリッジを越えてさらなるコースを辿る。こう説明してくれたのはクラブの取締役であり企画部長を務める西牧幸浩さんだ。


「クルージングというのは大抵の方にとって日常的なイベントとは言えません。だからこそレディクリスタルのような、贅をこらしたゴージャスなインテリアを備 える船が好まれるのでしょう」と西牧さんは語る。

船の上では、最上のサービス、入念に調理された料理、世界中から集めた素晴らしいワインの数々が供される。クリスタル ヨット クラブのクルーズでは上質な料理と併せて“ロマンチックな雰囲気”をリーズナブルなプライスで提供しており、これが数多くのリピーターを呼んでいる理由なのだと西牧さんは考えている。

クリスタル ヨット クラブはクラブハウスにもレストランを持ち、船上でのウェディング、プライベートパーティーなど様々なイベントに対応じているほか、桟橋で花火大会も催している。クラブはもうひとつ粋な趣向を凝らしている。20世紀初頭、飛行機による大規模な旅行時代が到来する前のこと、定期客船による船旅が全盛を極めていた当時、日本郵船の船上で供されたメニューを取り入れたのだ。ちなみにこのクラブは日本郵船の子会社である。


東京湾のエンタテイメントとして、JICOO - The Floating Bar(ジクーフローティングバー)を選ぶのもひとつの手だ。屋形船をきわめて現代的に解釈した船で、低いフロアが海面近くにあることと、船縁にずらりと窓が並ぶのは屋形船と同じだが、共通点はそこまで。スペースエイジのこの船は、優雅な曲面を描くスチールとガラスの船体からきらきらと光を放ち、インテリアはシャープでモダンだ。


ドリンクも負けずにモダンで、コスモポリタン、ジンリッキー、シャークバイトマティーニを始めとするニューヨークスタイルのカクテルを供する。一方、フードメニューはドリンクに合うように調理された軽食に限られている。


silverseaoceanview私たちシルバーシー・クルーズは、最上級のおもてなしと洗練されたサービスで世界最高峰との評価をいただいております。5隻のクルーズシップには、趣味のよいスイートをご用意いたしました。
すべての客室から大洋が望め、海の表情を存分にお楽しみいただけます。客室の80パーセントにチーク材を使ったプライベートベランダを設置。

ご朝食をとるにも、次の停泊地が目前に迫る姿を眺めるにも最高の場所です。お食事メニューは、世界中から賞賛を浴びているルレ・エ・シャトーのマスターシェフがプロデュースいたしました。また、ルームサービスでは一流ホテルとレストランの豪華さを同時に味わっていいただけます。パッケージは、チップもクルーズ代金に含まれる“オールインクルーシブ”の料金システムを採用しております。 ❖

RESOURCES

CRYSTAL YACHT CLUB
www.crystal-yc.co.jp

SYMPHONY TOKYO BAY CRUISE
www.symphony-cruise.co.jp

TOKYO BAY CRUISE VINGT ET UN
www.vantean.co.jp

JICOO THE FLOATING BAR
www.jicoofloatingbar.com

SILVERSEA
www.silversea.jp